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医療情報技師とはどんな資格?試験や勉強方法のポイント

医療情報分野の資格の医療情報技師。

医療事務向けのシステムを取り扱っている人や医療機関でシステム保守している人は気になる資格だと思います。

そんな医療情報技師はどんな資格か?

どんな問題が出題されるのか?その問題に対してどんな勉強をすればいいか?

こんなことを気にされている方が多いと思います。

 

こんな疑問に対して、医療情報技師を保持する著者が医療情報技師を受験するにあたって下記の内容を紹介していきます。

記事の内容
  • 医療情報技師とはどんな資格か?
  • 医療情報技師の出題範囲は?
  • どんな勉強をすればいいか

 

※この記事は2019年度の情報を参考に記載しています。

1.医療情報技師の資格概要

医療情報技師のホームページから内容をまとめています。

参考:一般社団法人 日本医療情報学会 医療情報技師育成部会

ここでは「医療情報技師とはどんな資格か?」から、受験するうえで気になる「受験料」や「合格基準」について紹介します。

1.1 医療情報技師とは

医療情報技師は「 保健医療福祉専門職の一員として,医療の特質をふまえ,最適な情報処理技術にもとづき, 医療情報を安全かつ有効に活用・提供することができる知識・技術および資質を有する者 」と定義されています。

医療分野に医療情報システムの導入が進む中で、それを有効に利活用できない、またシステムを用いて医療サービスのデータを出せないといった課題があります。

医療情報を専門とする人材が不足していることも上記の課題を引き起こしている要因でもあるため、人材育成のためにこの資格が発足しました。

1.2 認定機関

医療情報技師は一般社団法人日本医療情報学会が認定しています。

資格は民間資格になります。

1.3 資格の分類

医療情報技師の資格には「医療情報技師」と「上級医療情報技師」の2種類の資格があります。

名前からわかるとおり医療情報技師がベースとなる資格で、上級医療情報技師が医療情報分野で高度な内容を問われる資格になります。

医療情報技師は受験資格はありませんが、上級医療情報技師は下記の受験資格が必要になります。

  • 医療情報技師を有する
  • 医療情報システムに関する5年以上の経験または情報システムに関する5年以上の経験を有し医療情報システムに関する経験を有する

ここでは基本資格の医療情報技師について紹介していきます。

1.4 受験日

試験は年1回で8月下旬の日曜日になります。

2020年以降で発表されている日時は下記になります。

  • 2020年8月23日(日)
  • 2021年8月22日(日)
  • 2022年8月21日(日)
  • 2023年8月20日(日)
  • 2024年8月25日(日)
  • 2025年8月24日(日)
  • 2025年8月23日(日)

状況により変更になる場合もあるそうですが、時期はほぼほぼ決まっているのテスト勉強の予定が立てやすいと思います。

1.5 受験料

受験料は15000円(税込)になります。

科目合格がある方は13000円(税込)になります。

科目合格数は1科目、2科目どちらも13000円とのことです。

1.6 合格基準

医療情報技師には明確な合格基準がありません。

おおむね6割が合格基準ですが、毎年テストの難易度によって基準が変更されます。

2018年の合格基準は

  • 情報処理系 54/100点
  • 医療情報システム系 70/120点
  • 医学医療系 54/100点

2019年の合格基準は

  • 情報処理系 60/100点
  • 医療情報システム系 74/120点
  • 医学医療系 58/100点

 

合格基準は合格発表の時に発表されます。

確実に合格を目指すなら最低7割は目指したいところです。

2. 医療情報技師の受験科目

医療情報技師には3科目の受験科目があります。

「情報処理系」「医療情報システム系」「医学医療系」、この3つが受験科目としてあり、それを一つずつ紹介していきます。

2.1 情報処理系

情報分野に内容が問われるのがこの情報処理系の試験です。

1科目目に行われる試験で、試験時間は1時間です。

問題数は50問で100点満点です。

試験範囲は「医療情報 情報処理技術編」をベースに出題されます。

テキスト

 

2進数の変換、PCの仕組み、ネットワーク、セキュリティと情報分野の問題を幅広く問われます。

基本情報技術者レベルの資格を持っている方であれば、苦労しないレベルだと思います。

2.2 医療情報システム系

名前の通り医療で使用される医療情報システムについて問われる試験です。

2科目目に行われる試験で、試験時間は1時間半です。

問題数は60問で120満点です。

試験範囲は「医療情報 医療情報システム編」 をベースに出題されます。

テキスト

 

医療でよく使用される医療情報システムの仕組みやシステムの考え方、規格といったところから出題されます。

医療情報システムの仕事に従事されている方は、比較的簡単かもしれませんが、そうでない方はしっかり勉強しないと厳しい分野です。

2.3 医学医療系

医療分野の内容が問われるのが医学医療系です。

3科目目に行われる試験で、試験時間は1時間です。

問題数は50問で100点満点です。

試験範囲は「医療情報 医学・医療編 」をベースに出題されます。

テキスト

 

医療制度、医療情報システムに関係する診察・診断、医療倫理に対する基本的な考え方といった内容が出題されます。

医療系出身者にとっては簡単な内容ですが、情報系や未経験の方にはしっかり対策を練って受験したい科目です。

3.勉強方法

医療情報技師合格に向けて勉強方法が気になる方が多いと思います。

医療情報技師の一番の勉強法は過去問をしっかり理解して解くことです。

医療情報技師は過去問から類似した問題が出ることが多いです。

単純に問題と解答の丸覚えではつうじませんが、問題に対してその解答、そして他の回答がなぜ間違っているかを理解していくことで効率よく勉強していくことができます。

 

医療・情報が未経験の方で業務経験がない方は、3章で紹介した出題範囲のテキストから勉強して過去問に入っていくという勉強方法も検討してみてください。

過去問については下記のテキストが過去5年間の過去問と解説が掲載されているのでおすすめです。

 

テキスト

 

4.受験して感じたこと

そのほか著者が医療情報技師を受験して、感じたことを箇条書きにまとめました。

 

  • 受験会場は意外と少ない
  • 資格の更新が大変
  • 医療・情報と比較的幅広い分野を学べる
  • 試験はマークシート形式
  • 問題は持ち帰れる
  • 試験は途中退室可能
  • 解答が発表されるのは合格発表日のため事前に答え合わせできない
  • 過去問が大事

 

みなさんの受験の参考になれば幸いです。

5. まとめ:医療情報技師受験のポイント

医療情報技師の資格について、受験のポイントを紹介しました。

医療・情報どちらも問われる内容ですので、医療情報分野の仕事をされる方はぜひ取得したい資格です。

 

最後に医療情報技師のポイントのまとめとなります。

おすすめ
  • 医療情報技師は医療情報を有効・有用に提供できる技術・知識を持つ者
  • 試験は年1回で8月末
  • 試験科目は「情報処理系」「医療情報システム系」「医学医療系」
  • 過去問の理解が大切

 

医療情報技師については資格を保持しているので、受験記録やもっと具体的な内容を知りたい方はこちらをご覧ください。

https://medical-information-room.com/healthcare_information_technolog_test_commentariesist/

 

医療情報技師以外に、医療情報分野の資格を知りたい方はこちらも参考していただければと思います。

https://medical-information-room.com/licentiate_medical_information/

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