社会保障審議会医療部会及び医療保険部会において、令和2年度の診療報酬改定の基本方針が議論され12月10日に発表されました。
今後この方針に沿って取りまとめが進んでいくので、抑えておきたい内容になります。
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社会保障審議会医療部会及び医療保険部会において、令和2年度の診療報酬改定の基本方針が議論され、12月10日にその方針が発表されました。
基本方針は「改定にあたっての基本認識」、「改定の基本視点と具体的方向性」、「将来を見据えた課題」で構成されています。
改定にあたっての基本認識としては
- 健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現
- 患者・国民に身近な医療の実現
- どこに住んでいても適切な医療を安心して受けられる社会の実現、医師等の働き方改革の推進
- 社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和
の4つが取り上げられています。
前回の診療報酬改定では人生100年時代をとりあげていましたが、今回はそれに加えて健康寿命の延伸や全世代型社会保障の実現も含めて明記されています。
改定の基本視点と具体的方向性については、
- 医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進【重点課題】
- 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
- 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進
- 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上
の4つが挙げられています。
前回の改定では地域包括ケアシステムの推進が重点課題でしたが、今回は医師等の働き方改革が重点課題として挙げられていました。
医療業界だけでなく、社会全体で働き方改革が求めらていることや、地域包括ケアシステムの構築には医療従事者の仕事の在り方も検討していかなければならないことから今回挙げられました。
その他の項目についても迫る2025年にむけて、また社会保障制度を維持していくために推進していかなければならないものとして明記されています。
まとめ
診療報酬改定の基本方針が発表され、診療報酬改定の議論も大詰めに入ってきました。
医師等の働き方改革が重点課題ということで、様々な意見がでています。
個人的な意見にはなりますが、医療従事者あっての医療業界ですので、医療従事者がしっかりと働けなければまともな医療の提供もできません。
社会保障を持続可能なものにしていくためにも、医療を提供する側もこれまでどおりではなく変えていく必要があると感じています。